マテハンとは何か?

【マテハン】

 マテリアル・ハンドリングの略で、主に物流や製造の現場などで使用される運搬や荷役作業物流業務を効率化するために用いられる作業機械を称していう。フォークリフト、パレット、ベルトコンベアなどから自動倉庫にいたるまで、定義としては広く使われている。

 日本における不足、少子高齢化により、労働集約が型である物流においては省人化、自動化が必須である。そのための解決策として、ピッキングシステムや自動倉庫などの高度な機械の導入か近年増えている。

 ところで一般的にマテハン技術は欧州・北米が先進しており、特に北米が先行している。

その理由として

1. 大型の倉庫が多く、搬送における効率化が必須であるため
2. 従業員に英語を母国語としない人が多く、作業を単純化する必要がある。
3. 従業員の出勤率が安定しないため、自動化しないと安定運営ができない。

こうした背景からくる、業務の機械化・自動化の必然性が、ひいては業務の効率化とコスト削減につながっているといった状況である。”必要は発明の母”である。

北米の物流倉庫

 一方、欧州の場合、北米と同じく倉庫が大型であるといった特徴から機械化・自動化が進んでいることは確かであるが、それ以外としては、特にユニオンや労働環境に関する規定が厳しく、倉庫内従業員の安全衛生には相当厳しいルールの存在が
理由として挙げられる。
  事実、私が経験したフランスの物流会社では、ヘルメット用や安全服やビブスの着用のほか、重量物を人でのみで運搬してはいけないといった厳密な運用ルールが存在した。 そのため、倉庫内は運搬用のベルトコンベアが縦横無尽に張り巡らされているといった状態であった。
 これを効率化だけの側面で見ると誤りで、従業員が働きやすい環境を整備することが、継続的な事業運営につながるといった経営的側面が強く反映しているとも考えられる。

 さて、最近は京東(JD)やアリババで話題の中国の物流事情や、わが国の日本のマテハン事情についてであるが、これはまた別の機会に投稿させていただくこととする。

北米の物流倉庫

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