内部監査 サンプリング数 25アイテム

 今年度もあと一ヶ月で年度末を迎える。そして年に2度のビックイベントの棚卸が間近に控えている。ビックイベントとは言え、いつもは平静を装っているが、今回ばかりはそうはいかない。なぜならば、5か月前に導入した新しい自動倉庫の導入による最初の棚卸であり、決算棚卸でもある。 過去、さまざまな小売り・メーカーで新規事業や新拠点を立ち上げてきたが、内部監査や会計事務所による監査には何度か手こずった。その一つが在庫管理の集大成でもある棚卸作業である。

 内部監査室や会計事務所のチェックはいたってシンプルで、日々の商品の入出荷や廃棄など一連の業務フローはあらかじめチェックしており、直前で実施した棚卸の作業フローを細かく確認したあと、棚卸在庫表から”無作為”に25アイテムを選出し、その在庫の在りかまで一緒に移動。その場でもう一度数量チェックをする。これが彼らのスタイルである。しかし敵も百戦錬磨で、”無作為”という部分が実は過去の経験則から、なんとなく嗅ぎ付けて25アイテムを選んでいるとしか考えられない。

 内部監査室や会計事務所のチェックはいたってシンプルで、日々の商品の入出荷や廃棄など一連の業務フローはあらかじめチェックしており、直前で実施した棚卸の作業フローを細かく確認したあと、棚卸在庫表から”無作為”に25アイテムを選出し、その在庫の在りかまで一緒に移動。その場でもう一度数量チェックをする。これが彼らのスタイルである。しかし敵も百戦錬磨で、”無作為”という部分が実は過去の経験則から、なんとなく嗅ぎ付けて25アイテムを選んでいるとしか考えられない。 なぜなら、異なる事業やシチュエーションで監査法人や内部監査の立ち合いを受けた際、過去2回数量が合わず、追加確認を経験しているからである。

 ここで今一度、内部監査のサンプル値について整理してみる。

 今回の棚卸は物流作業をある会社に業務委託をしている領域なので、私が今所属している百貨店業界の棚卸方法(非常に特殊である)とは異なり、ごく一般的な棚卸(WMSによる帳簿在庫と実棚との付け合わせ)であるが、日々出荷作業があることから、表中の「日常反復継続的なサンプル数」で25~60件となっている。なぜこの数字なのかは統計学的に二項分布から割り出されるらしいが、文系人間である私の説明だと、とっ散らかってしまうので今回は省略する。  

 この25件で1件でもエラーが出た場合は、追加で17件のサンプルをカウントし、ここで問題がなければ終了となる。ちなみに過去2回はこの追加17件で無事終了した 。こうして改めて思うのは、統計学的根拠から割り出された手法と長年の感の掛け合わせで攻められのだから、物流側もそれを上回る科学的でかつ合理的手法でもって在庫管理をしていかなければならないと、つくづく実感させられる。

 何はともあれ、来月の棚卸が無事に終了するのを願うのみである。

東京大阪間の特急便 大手運送会社とバイク便のレールゴーサービス

現在もJR東日本、東海などの新幹線において、小荷物の配送サービスを展開しているが、今から17年前の2003年、その貨物スペースを航空カーゴのように代理店におろし、そのスペースを買い取った大手運送会社と当時私が所属していた即配会社とのコラボレーションで、”●超特急便”というサービスを開始した。

当時はまだインターネットの通信速度も遅く、大量のデータが遅れない時代であり、またそれほど電子データを送るということがなく、現物のドキュメントやサンプル品などのやり取りは、トラフィックと呼ばれるバイク便や自転車便が盛隆であった。

そういった背景の中で、この”東京ー大阪”間にどういった利用シーンが存在し、どれだけの需要が見込めたか定かではないが、このサービスはJR東京駅構内に専用カウンターを設け、華々しくデビューした。

出荷元はオフィスなどからバイク便により商品やお荷物を引き取りに来て、新幹線のレールゴーに乗せる。到着した新大阪からはまたバイク便がバトンタッチして目的の受取人までお届けするといった、きわめてシンプルだが、忙しくて席を外せないマスコミ関係やデザイン、アパレルメーカーの間ではかなり重宝されていたようだ。

JR東日本のHPから

その大手運送会社が手掛けたサービスは2009年に終了。今は新幹線ではなく、羽田-伊丹間の飛行機に搭載し、さらに進化した形になっている。また、新幹線のレールゴーを使ったサービスはバイク便会社などが引き続き行っており、東海道に限らず、東北・上越新幹線などを利用して拡充を図っている。

さて、このサービス。大量データの送信が可能になり、そもそもビジネスが実物やマテリアル自体を必要としなくなった今の世の中において、どこまで必要とされ、どこまで利用され続けるのか?そして、私が元お世話になったバイク便業界は、今の世の中においてどのようなプレゼンスを発揮できるのか?

じっくりと考えていきたい。

am/pmのデリバリーサービス(デリス便)

 CVSのam/pmは2009年ファミリーマートに買収された。しかし、それまでは他のCVSとは異色のスタイルを持っていた。フランチャイズ加盟の条件として「デリバリーサービス」の実施がそれであり、当時の加盟店オーナーにはとても負荷のかかる内容であった。

 当時、都内でのバイクや軽四輪による緊急配送サービスを手掛けていた私の会社に、am/pmの本社からデリバーのアウトソーシングの相談があった。

 そしてこれは、加盟店の負担をなるべく軽減させる本社の意思と、できれば継続したいと願っている加盟店の希望の両方を叶えるソリューションである筈であった・・・。

 次のスライドは、私がいた緊急配送サービスの会社からam/pmへ実際にプレゼンした当時の資料の一部である。

 

 ●少子高齢化や買い物難民が問題になっている昨今であるが、17年前の当時としてはこんな時代が来るとは予測してはいなかったであろう。デリバリーアウトソーシングのソリューションは、本部が負担するということで不採算の構造は変わりはなく、結果サービスの継続を断念することとなった。もし今、この配送サービスが継続していたならば、確実に他のCVSとの差別化を図るだけにとどまらず、社会インフラとしての重要な役割を果たしていただろと考えると、とても残念で仕方がない。