東京大阪間の特急便 大手運送会社とバイク便のレールゴーサービス

現在もJR東日本、東海などの新幹線において、小荷物の配送サービスを展開しているが、今から17年前の2003年、その貨物スペースを航空カーゴのように代理店におろし、そのスペースを買い取った大手運送会社と当時私が所属していた即配会社とのコラボレーションで、”●超特急便”というサービスを開始した。

当時はまだインターネットの通信速度も遅く、大量のデータが遅れない時代であり、またそれほど電子データを送るということがなく、現物のドキュメントやサンプル品などのやり取りは、トラフィックと呼ばれるバイク便や自転車便が盛隆であった。

そういった背景の中で、この”東京ー大阪”間にどういった利用シーンが存在し、どれだけの需要が見込めたか定かではないが、このサービスはJR東京駅構内に専用カウンターを設け、華々しくデビューした。

出荷元はオフィスなどからバイク便により商品やお荷物を引き取りに来て、新幹線のレールゴーに乗せる。到着した新大阪からはまたバイク便がバトンタッチして目的の受取人までお届けするといった、きわめてシンプルだが、忙しくて席を外せないマスコミ関係やデザイン、アパレルメーカーの間ではかなり重宝されていたようだ。

JR東日本のHPから

その大手運送会社が手掛けたサービスは2009年に終了。今は新幹線ではなく、羽田-伊丹間の飛行機に搭載し、さらに進化した形になっている。また、新幹線のレールゴーを使ったサービスはバイク便会社などが引き続き行っており、東海道に限らず、東北・上越新幹線などを利用して拡充を図っている。

さて、このサービス。大量データの送信が可能になり、そもそもビジネスが実物やマテリアル自体を必要としなくなった今の世の中において、どこまで必要とされ、どこまで利用され続けるのか?そして、私が元お世話になったバイク便業界は、今の世の中においてどのようなプレゼンスを発揮できるのか?

じっくりと考えていきたい。

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